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名古屋市議会のリコール

名古屋市議会のリコールが成立しそうだというニュースが飛び込んできた。名古屋市民は何をどう考えているのか・・・おそらく深くは考えておらず、「おもしろそう」「議員報酬は高すぎる」「市税を10%引き下げたい」という辺りの意見に集約されるのではないかと想像している。

議員報酬は高すぎるというのは、その通りだと思うので引き下げれば良いと思うのだけど、市税を引き下げるのが最大の住民サービスと言ってはばからない河村名古屋市長については、「あほかいな」と思うのである。もちろん、予算があまってしかたがないというのであれば、当然減税すべきなのだが、そうでないのである。また、短期的にはどうにかなったとしても、膨大な借金をどう減らすのかという問題も頭に入れなければならない。膨大な借金を減らすためには収入を確保し続けることが必要であり、そうでなければ無責任というそしりは免れないだろう。

また、市民税の単純な引き下げは(河村氏が主張している内容)、結果として高額所得者に有利となる。市民税の税率を単純に引き下げた場合、減税額が高額所得者ほど大きい。今後、財政状況が好転しなかった場合には、支出のさらなる切り込みが必要だが、人件費など節約でで吸収できなければ住民に対する支出を削減せざるを得なくなる。

これまでの減税の歴史を見ていると、借金を増やすか住民サービスを縮小するのか、どちらかしか無く結果として住民に負担が被さってきている。そしてそれは、ための少ない低所得者ほど打撃が大きくなる。

政策的に賛成できないのは、以上の理由からなのだが、現在すすめられているリコールには民主主義の立場からさらに賛成できない。

名古屋市民は権力は腐敗するという歴史や、その経験故に各国で導入されている権力分立の思想を忘れたのであろうか。ある特定の課題について首長の言うことを聞かない議会を解散して、ある特定課題のみを争点に再構成をして首長の言うことを聞く議会に変えようと言うのはあまりに危険である。違う選挙で選ばれるので首長の意向と議会の多数が違うのは当然であり、この調整こそ民主主義の課程なのであり、調整できないから、首長の意向がとおる議会にしてしまえというのはあまりに乱暴である。最近では"郵政解散”が、まさにそうだったが、ある特定の課題で住民の信を問うと言うのであれば、住民投票こそもっとも馴染む。

議会のスリム化こそ行政改革だという議論もあるが、行政府に対抗するために立法府の立法能力・監督能力の強化が必要である。世界でも最強の議会と言われる米国連邦議会の戦後は強大な行政府に対抗するための機能強化の歴史であった。何故、議会と首長が別々に存在しているのか、そもそもの骨太の議論が無いのは日本の民度を象徴しているのだろうか。

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