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ユニセフ幸福度調査

日本の子どもの自尊感情はなぜ低いのか (光文社新書)(書評などはまた後日)を読んでいて、恥ずかしながらユニセフ幸福度調査なるものを知った。

幸福度をランク付けしたのが以下の表。

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報告書はまた、6つの側面で高い評価を得ている国の多くが、オランダ、スウェーデン、デンマーク、フィンランドと、北欧の小国であることと、国民一人当たりのGDPと子どもの福祉には、必ずしも相関関係があるとは限らないと指摘しています。例えば、チェコ共和国などは、他のヨーロッパの経済大国よりも、総合的にみて子どもの福祉レベルが高い国であるとしています。(ユニセフプレスリリースより)

比較可能なデータを集めることができた、21カ国ではアメリカとイギリスが最低。

米英両国の状況について、報告書作成に携わった英ヨーク大学のブラッドショー教授は「両国に共通しているのは、非常に大きな不平等と、それに伴う子どもの貧困、家族や子どもに対する不十分な(行政)サービスだ」と指摘。「両国とも、大陸の欧州諸国ほど子どもに投資していない」と述べています。

一位となったオランダは、日本がワークライフバランスのお手本としたいと思っている国(というよりは非正規と正規雇用間で労働時間以外の差別を禁止したことで世界でも先駆的な国です)。医療や福祉、教育に重点をおいて投資をしてきている北欧諸国が並ぶ。

日本との関係で注目をしたいのが、自らを否定的に見ている子どもの割合。報告書でも(P38)でも特に言及されているが、日本は「孤独だと感じている」子どもの数が桁違いに多い。2番目に多い国の3倍以上となっている。報告書はこの点、質問を異なった言語や文化に翻訳したことが影響していると言及しつつも、詳細に解明すべき問題であることを指摘している。また、このグラフではわかりにくいが、自分を部外者または居場所がないと感じている子どもの割合でも一位となっている。
 日本の子ども(15歳)の特徴として、孤独感・疎外感が非常に強いことが指摘できる(詳細な数字は報告書のP45)。この原因を明らかにすると同時に解決の処方箋を真剣に考えなくてはならないだろう。

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ユニセフのプレスリリース(一部)。

【2007年2月14日 ベルリン/フィレンツェ発】
ユニセフ・イノチェンティ研究所は、14日、21の経済先進国(全てOECD加盟国)の子どもや若者を取り巻く状況に関する研究報告書(Report Card 7)を発表しました。
この研究では、各国の子どもの福祉を、「物」、「健康と安全(治安)」、「教育」、「友人や家族との関係」、「日常生活上のリスク」、そして「子どもや若者自身の『実感』」の6つの角度から複合的に考察。報告書は、今回研究対象となった全ての国で、少なくとも部分的な状況の改善の余地があること、また、全ての面で他の国を凌ぐ国は一つもなかったとしています。
報告書はまた、6つの側面で高い評価を得ている国の多くが、オランダ、スウェーデン、デンマーク、フィンランドと、北欧の小国であることと、国民一人当たりのGDPと子どもの福祉には、必ずしも相関関係があるとは限らないと指摘しています。例えば、チェコ共和国などは、他のヨーロッパの経済大国よりも、総合的にみて子どもの福祉レベルが高い国であるとしています。

以下報道。

◎子ども「幸福度」米・英が最下位/日本、孤独感じる子3割/ユニセフ調査
 国連児童基金(ユニセフ)イノチェンティ研究センター(本部、伊フィレンツェ)が十四日に公表した子どもの「幸福度」に関する報告書で、経済開発協力機構(OECD)加盟二十一カ国のうち米国が二十位、英国が最下位にランクづけされました。米ナショナル・パブリック・ラジオは十五日のニュース番組で「米国と英国は子どもが生活するには先進国で最悪の場所」と報じました。
 調査は「物質的な幸福」「健康と治安」「教育」「家族や仲間との関係」「行動と危険」「主観的な幸福」の六つの指標の四十項目について、OECD加盟二十五カ国と非加盟国八カ国を総合評価したものです。
 このうち比較に十分なデータがそろったOECD加盟二十一カ国の中で、子どもが最も幸福とされたのはオランダで、続いて北欧諸国が並んでいます。
 報告書は「国民一人当たりの国内総生産(GDP)と子どもの幸福には密接な関係はない」と指摘。「どの国にも対処すべき弱点がある」としています。
 米国は「教育」の十二位が最高で、「物質的な幸福」は十七位、「家族や仲間との関係」「行動と危険」がそれぞれ二十位、「健康と治安」が最下位でした。
 英国は「家族や仲間との関係」「行動と危険」がそれぞれ二十一位。
 項目ごとのデータを見ると、米国は貧困世帯の子どもの割合が21・7%と最高、乳児死亡率も出生千人に対し七・〇人とポーランドと並んで最高となっています。
 米英両国の状況について、報告書作成に携わった英ヨーク大学のブラッドショー教授は「両国に共通しているのは、非常に大きな不平等と、それに伴う子どもの貧困、家族や子どもに対する不十分な(行政)サービスだ」と指摘。「両国とも、大陸の欧州諸国ほど子どもに投資していない」と述べています。
 なお日本は、データが不十分なためランク付けはされていませんが、項目ごとのデータでは、「自分は孤独だ」と感じる十五歳の子どもの割合が29・8%で、平均の7・4%をけた違いに上回っているのが特徴です。
(しんぶん赤旗2007年02月19日)

★日本の子供は先進国でずば抜けて「孤独」…幸福度調査  【ジュネーブ=渡辺覚】国連児童基金(ユニセフ)は14日、先進国に住む子ども たちの「幸福度」に関する調査報告を発表した。  それによると、子どもの意識をまとめた項目で、「孤独を感じる」と答えた日本の 15歳の割合は、経済協力開発機構(OECD)加盟25か国29・8%と、ずば抜けて 高かった。日本に続くのはアイスランド(10・3%)とポーランド(8・4%)だった。  また、「向上心」の指標として掲げた、「30歳になった時、どんな仕事についている と思いますか」との質問に対しては、「非熟練労働への従事」と答えた日本の15歳の 割合は、25か国中最高の50・3%に達した。  また日本は、親が働いていない家庭の割合が、先進国中で最も少ない0・4%。 ところが、平均収入の5割を下回る家庭に暮らす「貧困児童」の割合は、14・3%に のぼり、最悪の米国(21・7%)から数えてワースト9位となり、子どもを持つ「ワーキング プア」の家庭が相当数に達していることが分かった。  また、10冊未満の本しかない家庭の割合は9・8%で7位。「静かな勉強場所」「学習用 のコンピューター」「ネット接続環境」など、教育環境の充実を象徴する8品目中、所有が 6品目未満の家庭は53・3%にのぼり、ギリシャに次ぐワースト2位となった。 (読売2007年2月14日)

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コメント

すごい興味深い話ですね。こういうユニセフなどのデーターってどうやってみることができるんですか?

ちょっと卒論で使ってみたいんで、教えてください。

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